フレネは「手仕事や芸術,科学という面での能力は決して単なる思考の働きだけで培われるものではなく,創造と労働と経験によって培われるものである。」と述べていたといわれます。
つまり,伝統的な教育における知識と経験の乖離を厳しく戒め、学びの起点は,自らが身を委ねている生活の中に存在し、様々な場面での経験を積み重ねることであらゆる才能は培われていくという考え方があります。
「話すこと書くことの習得につれて,彼らの間には,人間的な感覚と論理的な思考が表現され,高められていくが,そうなると,子どもたちは日常の世界から解放されて,その奥にひそむ概念を追求していく」
若狭蔵之助 氏 「アルバム学習」 より引用
まず、【読み・書き・話す】ことが自由のための土台であることは言うまでもありません。
そして、
【計算し・考える】ことも「計算し&考える」経験の積み重ねがあってこそ自分の物として血肉化します。
面白そうなパズルや計算を、しらず知らずのうちに経験していくと、いつの間にか「考える」力が伸びてくることを実感できます。
将棋で例えるなら、楽しんでやる対局の経験が「次なる一手を編み出す」力を育ててくれます。
自分でやる!!
この経験の少ない場合がほとんどの「落ちこぼれ」の原因です。
ですから、いかに興味を引き出し、経験を積ませるかを考え抜いた教材が大切なのです。
フレネ教育でも、実に豊富な教材群が準備され用意されていました。
科学や動植物をはじめ、様々な分野の知識情報がビジュアルに楽しく記録されたカード群や、計算ドリル練習のための自己採点カード群などなど。
現代では、実に多くの魅力ある教材があります。
特にWeb上は宝の山といえるほど無料で利用できる教材群に恵まれています。
貴重な情報は、自ら求めない限り出会えません。
例えば、小学校や中学生向けなら素晴らしい教材群を無料で提供しているサイトがたくさんあります。
例えば「ちぶむすドリル」小学生など、とても楽しみながら「考える経験」を積み重ねられる教材でいっぱいです。
ぜひ、利用してみてください。
「ネットの情報はガセネタだから気をつけなさい。」との指導もありますが、良いものも沢山あります。
ただ、現実には無料で提供される大量の情報は何らかの意図をもって加工された情報がほとんどです。つまり悪意を持って流される情報も混在してます。ですので、「Web環境の情報は全てだめだから信じないように」などの指導に踊らされしまいます。
すべての情報は、意図をもって加工されたものであることは当たり前です。でも考える術をもっていれば嘘やごまかしは見抜けます。
マスメディアの様に、自分から求めなくても入ってくる多量のコマーシャル情報によっても、私たちの考え方は形成されます。
考える力さえあれば、自ら求める作業で出会う情報の価値を判断するのは自分です。
Web環境での情報を見抜きつつ、信頼に足る情報かどうかを常に吟味しつつ、豊かな学びの環境を利用して自分の才能をどんどん伸ばしていってほしいと願うこの頃です。
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