■小学校の算数で身につけなければならない計算の手順
人間にとって把握できる数量には限りがある。
凡人の場合、せいぜい10ぐらいまで。
でも、小学生は4桁の数×4桁の数の計算、それも小数も含めてできます。
それは、単純な計算法則をを順次積み重ねて解答にたどり着く
つまり、手順化を覚えさせ、訓練するからです。
タイムスリップできれば、4桁の数×4桁の数の計算ができる人は、その時代の天才です。
でも、現代ではほとんどの人が、難なくこなせる計算です。
さらに今では「計算法則を手順化した機械(計算機)」があるのでボタンを押すだけで答えが出せます。

■1桁の数の四則なら、幼い時点でできるようになります。
※かけ算九九を徹底的に覚えさせられた記憶がよみがえります。
ですから、あとはそれを組み合わせ手順化します。
12×34の場合
(10+2)×(30+4)です。
ここで右側のカッコを外します。
〇×(30+4)と考えれば
=〇×30+〇×4
〇をもとに戻して
(10+2)×30+(10+2)×4
=300+60+40+8
=300+100+8
=408
この手順を縦書きにして、パターンとして教え込みます。
理解の早い子は、この手順計算訓練を授業内でやっただけでできるようになります。
でも、理解の仕方がゆっくりの子は、授業内の訓練だけでは計算の手順が血肉化
されない場合があります。
これが、ちりも積もれば山となるで、負債として残っていくと、小学校5年生ぐらいで
かなり開きが出てきます。
■ 小数の計算も手順化の大元を理解することが大切
5.6×7.8 の計算は
考え方① 小数のまま
(5+0.6)×(7+0.8)
〇×(7+0.8) と考えて
〇×7+〇×0.8
〇を戻して
(5+0.6)×7+(5+0.6)×0.8
=35+4.2+4.0+0.48
=35+4+0.2+4+0.48
=43+0.68
=43.68
これを、縦書きにして、各々の単純計算を手順化して教え込む
考え方② 分数として考える手順もある



〇をもとに戻して




=43.68

■必要不可欠の手順は、徹底的に訓練しておくことが大切
ですので、ここは踏ん張って手順化の楽しさ、面白さを強調しながら
「単純の積み重ねが、超複雑な計算を可能にする。」ことを納得し楽しむことが大切です。
そして、何より大切なのが、手順を体に沁みこませる事です。
ここがあやふやな場合、計算が遅かったり、間違ったりすると中学校あたりで数学アレルギーに陥る可能性が高くなります。
ほとんど考えることなく計算ができることが不可欠です。
この手順化・自動化がこそ、人類が「機械に手順化された仕事をさせる」ことを思いついた原点になるのですから・・・


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